作り置きに疲れているなら、やることは1つに絞って大丈夫です。週末に完成させるのをやめて、肉に下味をもみ込んで冷蔵庫に入れておくだけにする。1袋3〜5分、2袋でも10分あれば終わります。
わたしも「作り置きができる人=ちゃんとした人」だと思い込んでいて、日曜のキッチンで手が止まった側の人間です。
フルタイム勤務で子育て中、平日は夕方以降に帰宅してからごはんを作る生活です。同じような時間帯で動いている方なら、この記事の前提はそのまま使えると思います。
なぜ作り置きは疲れるのか? しんどさの正体は調理じゃない
一番重いのは、火を止めたあとの「後工程」
作り置きがしんどい理由を、多くの人は「料理が大変だから」だと思っています。
でも手を止めて考えてみると、重いのは炒めたり煮たりの調理そのものではありませんでした。
料理メディアmacaroniの記事「作り置きをやめた理由。ラクになった献立の考え方」(2021年公開/ライター・pomipomiさん)では、数日分のおかずをまとめて作ると午前中いっぱい、つまり3〜4時間ほどかかり、終わる頃には午後に出かける気力も残っていなかったと振り返られています。
さらに、作り終えたあとに冷まして小分けにし、包んだり容器に詰めたりする作業も相当な負担だった、という趣旨のことが書かれていました。
火を止めたあとに、まだ仕事が残っている。 わたしはここが作り置きの一番きついところだと思っています。
「献立を考える」という見えない残業
もうひとつの重さが、献立づくりです。
フリーズドライ食品メーカー・アスザックフーズが運営する生活コラム「ご飯を作りたくない…そんな時の対処法」(同社コラムページ掲載)では、ご飯を作りたくなくなる理由のひとつとして「献立を考えるのがストレスになっている」ことが挙げられています。
同コラムでは、家族の好みや栄養バランスに加えて、冷蔵庫に残っている食材まで踏まえて毎回メニューを決める必要があること、そして家族から「何でもいい」と返ってくると、かえって決めるのが難しくなる点にも触れられていました。
作り置きは、この決定作業が5日分まとめて襲ってくるわけです。
作る前から疲れているのは、当然といえば当然なんですよね。
「できる人に見える」という思い込みが重りになる
そして地味に効いてくるのが、イメージの問題です。
前出のmacaroni記事でも、始めた当初は「作り置き=できる主婦」というイメージも手伝って、楽しみながら取り組んでいたと書かれていました。
わたしも同じでした。SNSで見る、色とりどりの保存容器が並んだ冷蔵庫。あれに憧れて始めたんです。
でも憧れで始めたものって、しんどくなったときにやめる理由が見つからない。「わたしの努力が足りないだけ」と自分を責めてしまう。
疲れのかなりの部分は、この思い込みが作っています。
わたしが折れた週のこと
具体的に書いておきますね。
わたしが最初にやっていたのは、日曜の午前中に主菜2品・副菜3品の計5品を作り、小分けにして冷蔵と冷凍に振り分ける形でした。
1週目、2週目は達成感がありました。3週目で品数を4品に減らし、それでも日曜が半日消えることは変わりませんでした。
手が完全に止まったのは5週目の日曜です。買い物袋をキッチンに置いたまま、冷蔵庫を開けて、前の週の容器がまだ2つ残っているのを見た瞬間でした。
「今週ぶんを作っても、これは減らない」と思ったら、もう何も切りたくなくなったんです。
作り置き疲れのサインは? 3つのチェックポイント
① 週末が家事だけで終わる(作り置き 疲れたの初期サイン)
まず分かりやすいのが、時間の消え方です。
前出のmacaroni記事でも、休日が家事だけで終わってしまうことが難点として挙げられていました。
週末に休めていないなら、その仕組みは平日を助けていません。
平日の負担を減らすために休日を差し出しているだけで、トータルの疲れは減っていない。わたしはここに5週間気づけませんでした。
② 冷蔵庫の奥に食べきれない容器が残る
次に見てほしいのが、冷蔵庫の中です。
作ったけれど食べきれず、奥のほうで忘れられていた保存容器。あれを見つけたときは、食材を無駄にした罪悪感と、労力が消えた虚しさが同時に来ます。
同記事でも、作り置きをやめて得られた変化として、傷む前に食べきれず無駄にすることがなくなった点が挙げられていました。
食べきれていないなら、量が多すぎるサインです。
③ 作った翌日に動けない(体が先に限界を出している)
もっとはっきりしたサインもあります。
コミックエッセイ『心曇る日は ご自愛ごはんを』(うめやまちはる/KADOKAWA・2023年刊/書籍版・第7話)では、作者がSNSで見た作り置きレシピに挑戦したものの、全品を作るのに5時間かかり、翌日に寝込んでしまったエピソードが描かれています。
それでもストックがあれば体調の悪い日をカバーできると考えて続けたものの、疲れが積み重なっていった、という流れです。
この「それでも続けようとしてしまう」感じ、痛いほど分かります。
でも体が先に音を上げているなら、根性でどうにかする場面じゃないんですよね。
作り置きに疲れたら、まずどこをやめる? 諦める順番
品数より先に手放すのは「小分け」
疲れているとき、多くの人はまず「品数を減らそう」と考えます。
でもわたしが先に手放したのは、小分け作業でした。切って炒めるのは料理ですが、冷まして詰めて洗って並べるのは、ただの作業だからです。
- 小分けをやめる → 大きい容器1つに入れて、食べるときに取り分ける
- ラップ包みをやめる → 蓋つき容器だけで完結させる
- 冷凍前提をやめる → 2〜3日で食べきる量だけ作る
これだけで、作り置きの後半戦がまるごと消えます。
次に諦めるのは「毎日違うものを出すこと」
品数より先に見直したいのが、バリエーションです。
前出のmacaroni記事でも、似たようなメニューばかりになりマンネリ化に悩んだことが挙げられていました。
裏を返せば、マンネリを気にしないと決めるだけで負担は軽くなります。
個人ブログ「さっぷるさんのHappy Life レシピ」(プロフィール欄に共働き歴20年との記載あり)では、主菜2種類・副菜2種類だけを作り、1日おきに同じものを週2回食べる献立設計が紹介されています。
個人ブログなので統計的な裏づけがあるわけではありませんが、20年続けている方の運用例として、実行可能性を測る材料にはなると思って参考にしています。
毎日違うものを出す必要がある、というルールは誰が決めたんでしょうね。
わたしはここを手放してから、日曜のハードルが一段下がりました。
最後まで残す価値があるのは「下味」
逆に、これだけは残してよかったと感じているのが、味付けを先に済ませておくことです。
平日の自分が一番つまずくのは、調味料を出して量る工程だからです。
たとえば和風の甘辛味なら、しょうゆ・酒・みりん・砂糖の4種類を棚から出し、それぞれ計量スプーンで量り、袋か器に入れる。工程だけで10手前後、洗い物も計量スプーンが1本増えます。
疲れて帰った日、フライパンは出せても計量スプーンは出せない。これ、私だけじゃないと思うんです。
「下味だけ」の仕込み術とは? 下味冷凍との違いと使い分け

下味だけを仕込むなら、袋の中でもんでそのまま冷蔵・冷凍に回せる冷凍用の保存袋が手数を減らせます。
完成させない。これが全部の答えでした
わたしがずっと勘違いしていたのは、作り置きがしんどいのは作る量が多いからだということです。
だから減らしました。5品を3品に、3品を2品に。それでもしんどさはあまり変わりませんでした。
答えが見えたのは、下味だけの仕込みを試したときです。
同じ「2品ぶん」でも、完成させる2品と、下味だけの2袋では、終わったあとの疲れ方がまったく違いました。
つまり負担を生んでいたのは量ではなく、完成させるという工程そのものだったんです。
完成させると、火を通す時間・冷ます時間・小分けと容器・日持ちの心配・食べきらなきゃというプレッシャーの5つがついてきます。下味だけなら、この5つが全部消えます。
作り置きという言葉に「作り終える」が含まれているせいで、わたしたちは完成させなきゃいけないと思い込んでいるだけなんですよね。
冷蔵の「下味だけ」と「下味冷凍」「半調理」の使い分け
似た言葉に、下味冷凍や半調理があります。整理しておきますね。
- 下味だけ(冷蔵):仕込んだら冷蔵庫へ。解凍がいらないので、その週の前半に食べる分に向く
- 下味冷凍:同じ袋を冷凍庫へ。週後半や再来週用に。前夜か当日朝に冷蔵室へ移す解凍時間が必要
- 半調理:切る・下ゆでまで済ませて味は当日つける。味を決めきりたくない日向き
わたしは、日曜に仕込む2袋のうち1袋は冷蔵、1袋は冷凍に回しています。理由は、冷蔵だけだと「早く食べなきゃ」という別のプレッシャーが生まれるからです。
逆に全部冷凍にすると、解凍を忘れた日に詰みます。冷蔵と冷凍を1袋ずつ、がわたしの落としどころでした。
やることは、袋にお肉と調味料を入れてもむだけ
節約アドバイザーの武田真由美さんが公式ブログの記事「もみ込むだけの作りおき」(同ブログのレシピ・段取り紹介記事)で紹介している方法が、まさにこの形です。
たとえば鶏むね肉を一口大に切り、みそ・砂糖・酒・みりんを合わせてもみ込むだけ。豚こま切れ肉なら、切る手間すらなく袋に入れてもみ込むだけ、という内容が紹介されています。
武田さんは、先に下味をつけておくことで、平日に調味料を出す手間や肉を切る手間が省けると書かれています。
加熱していないので、冷ます時間も、小分けも、いりません。
わたしの場合、1袋あたりの所要時間は3〜5分ほど。2袋でも10分前後で終わります(お肉の量や切るかどうかで前後します)。
平日にやることは「焼く」だけになる
仕込んでおけば、平日の自分がやることは袋の中身をフライパンに出して火を通すだけです。
- 冷蔵庫を開ける
- 袋を出す
- フライパンにあける
- 焼く
判断が一切ないのが、この方法の最大の価値だと思っています。
疲れた日は、作業そのものより「何を作るか決める」「調味料の配合を思い出す」が重い。そこを未来の自分から取り上げておくわけです。
もみ込みは保存袋の中で完結するので、ボウルも計量カップも汚れません。
武田さんのブログでは、その都度調味料を合わせるより一気に仕込むほうが調味料を無駄なく使える、また味がしみるのでいつもより少なめの調味料でも足りると感じている、という趣旨のことが書かれています。
これは武田さんご自身の感じ方として紹介されているもので、減塩の効果を保証するものではありません。味の濃さは家庭ごとに調整してくださいね。
わたしが「これは続くかも」と思った決め手は、シンクに何も増えないことでした。作り置きをやめたくなる瞬間って、だいたい山積みの洗い物を見たときなんです。
週末に何をどれだけ仕込む? 気力レベル別3段階プラン
まず「今週の自分の元気度」を決める
大事なのは、毎週同じ量をやろうとしないことです。
その週の自分がどれくらい元気かで仕込む量を変える。これだけで「今週もできなかった」という敗北感がなくなります。
| 気力レベル | 目安の所要時間 | やること |
|---|---|---|
| ほぼゼロ | 5〜10分 | 下味の袋を1〜2つ仕込むだけ |
| ふつう | 20〜30分 | 下味2袋+レンジで作れる副菜1品 |
| 元気 | 40〜60分 | 上記+煮込み系のおかずを多めに1品 |
※時間はあくまで一般的な目安です。家族の人数や慣れによって変わるので、ご自身の感覚で調整してくださいね。
「ほぼゼロ」の週こそ、下味だけは死守する
気力がない週にこそ効くのが、下味の仕込みです。
なぜなら5分で終わるから。袋にお肉を入れて、調味料を入れて、もむ。それだけなら日曜の夜、ドラマを見ながらでもできます。
ここを死守できると、平日の「何も決まっていない」という絶望が防げます。
わたしにとっては、下味の袋が冷蔵庫にあるかどうかで、水曜あたりの気分がまるで違います。
余力がある週は、火を使わない副菜を1品だけ
「ふつう」以上の週は、副菜を1品だけ足します。ポイントは、火を使わないものに限定することです。
前出の「さっぷるさんのHappy Life レシピ」でも、副菜はレンジ調理で済ませ、茹で野菜やおひたしもレンジで作る方法が紹介されています。同ブログの書き手は「平日はコンロを点けない」を信条にしている、とも書かれていました。
コンロを使わない=五徳(ごとく/鍋を乗せる金属の枠)を洗わなくていい。この差は、洗い物1個ぶんより大きいです。
- レンジで作れるナムル系
- 洗って切って保存しておく葉物のサラダ
- 袋のままレンジにかけられるもやし
副菜も種類を増やそうとせず、1〜2種類を多めに作って週の中で何度か出す形が、わたしの落としどころです(前述の主菜2×副菜2を1日おきに回す考え方と同じ発想ですね)。
「ついで作り置き」はどう回す? 多めに作るを仕組みにするコツ

取り分けるのは「器に盛る前」
「普段のおかずを多めに作る」は聞こえはいいけれど、実行すると意外に難しいんです。
盛り付けの段階まで来ると、余りが出るかどうか分からないから。
わたしがやってみて効いたのは、作った直後、器に盛る前に取り分けることでした。
食卓に出してしまうと、その日のうちに食べきってしまうんですよね。先に別の容器へ避難させておくのがコツです。
増やすのは「手間が増えないもの」だけ
何でも増量できるわけではありません。線引きはこうしています。
| 対象 | 増やしやすさ | 理由 |
|---|---|---|
| 煮る系(煮びたし・スープ・カレー) | 増やしやすい | 量が2倍でも手間はほぼ変わらない |
| レンジ加熱の野菜 | 増やしやすい | 加熱時間が少し伸びるだけ |
| 炒め物(フライパンに入りきる範囲) | 条件つき | 入りきる量なら手間は同じ/溢れると2回戦になる |
| 焼き物・揚げ物 | 増やしにくい | 焼く回数がそのまま倍になる |
前出の「さっぷるさんのHappy Life レシピ」でも、シチューやカレー、煮物などは大量に作っても少量でも大変さはさほど変わらない、と書かれていました。
手間が増えないものだけ増やす。 ここを決めておくと破綻しません。
「翌日か翌々日まで」と決めておく
もうひとつ大事なのが、期限の決め方です。
日持ちは保存状態や季節、家庭ごとの環境で大きく変わるので、一律の日数は書けません。
そのうえで、公的機関が示している家庭内の食中毒予防のポイントは押さえておきたいところです。
厚生労働省が公開している「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、冷蔵庫は10℃以下・冷凍庫はマイナス15℃以下に保つこと、加熱して調理する食品は中心部を75℃で1分以上加熱することが目安として示されています(二枚貝など一部食品はより高い条件が示されています)。
また同資料では、調理後の食品を室温に長く放置しないこと、残った食品を保存する場合は早く冷えるよう浅い容器に小分けし、温め直すときも十分に加熱することが挙げられています。
なのでわたしは、増やした分は翌日か翌々日に食べると決めて、それ以上引っ張らないようにしています。
そして、におい・見た目・味に少しでも違和感があったら、迷わず捨てる。
「まだいけるかも」の判断は、疲れている日ほど甘くなります。傷みのサインを「食べても大丈夫」の根拠には絶対に使わない、ここだけは徹底したいところです。
作り置きをやめてもいい? 逃げ道と、やめた人の着地点
向かないタイプなら、やめる判断でいい
作り置きは、そもそも全員に合う方法ではありません。
前出のmacaroni記事では向き・不向きが整理されていて、小分けや冷凍の作業が面倒に感じる人、週末は自由に過ごしたい人などは向かない側として挙げられていました。
「小分けが面倒」「週末は休みたい」に当てはまるなら、従来型の作り置きは合っていないということですね。
同記事の筆者は、家族から「それは本当に必要か」という趣旨の言葉をかけられたことをきっかけに週末の作り置きをやめ、代わりに普段の食事を少し多めに作って保存する形に切り替えたと書かれています。
逆に、専用日にまとめて作る方式が向くのはどんな人?
ここは公平に書いておきたいところです。従来型の作り置きが合理的になる条件は、はっきりあります。
ひとつは、平日の帰宅時間が読めない人です。19時に帰れる日と22時になる日が混在していると、当日調理を前提にした段取りは組めません。完成品が冷蔵庫にあることが、そのまま安全網になります。
ふたつめは、週末にまとまった時間が確実に取れる人。土日どちらかの午前が毎週空いているなら、3〜4時間を投じても週末が消えたことにはなりません。
みっつめは、計画を立てる作業自体が苦にならない人です。前出のmacaroni記事でも、事前に献立を計画できることは作り置きのメリットとして挙げられていました。献立表を書くのが楽しい人にとっては、この工程はコストではなく整理の時間になります。
最後に、家族の食事時間がバラバラな家庭。各自が帰宅時に温めて食べる運用なら、完成品のストックはかなり強いです。
わたしは3つとも当てはまらなかったので下味に寄せましたが、当てはまる方まで「やめたほうがいい」と言うつもりはまったくありません。
作らない日の選択肢も、先に決めておく
矛盾するようですが、作らない選択肢を持っている人ほど仕込みが続きます。退路がないと「今日作れなかった=失敗」になってしまうからです。
前出のアスザックフーズのコラムでは、ご飯を作りたくないときの選択肢として、レトルトや冷凍食品の活用、曜日で献立を固定する、ミールキット、惣菜やお弁当を買う、テイクアウト、外食、家事代行などが挙げられています。
わたしが「今日は作らない」と決める基準はシンプルです。帰宅してから食卓に着くまで、判断が3回以上必要ならやめる。 献立を決める・食材を確認する・調味料を量る、この時点でもう3回です。
作り置きより「ついで多め」が続くのはなぜ? 続かない仕組みとの違い

別ルートで、同じ場所に着いている人が4人いる
前出のうめやまちはるさんは、著書『心曇る日は ご自愛ごはんを』の刊行後にウェブメディア「ダ・ヴィンチWeb」に掲載されたインタビュー記事(2023年)の中で、基本的には普段のおかずを多めに作って翌日ぶんにしていると答えています。
最近よく作るものとして、キャベツと油揚げの煮びたしを挙げ、ざっと切っただし・しょうゆ・みりんで煮るだけでたくさん作れると語られていました。
ここまでに出てきた4人を並べると、共通点が見えてきます。
- macaroniのpomipomiさん:専用日をやめ、普段のおかずを多めに作る形へ
- うめやまさん:普段のおかずを多めに作り、翌日ぶんに回す
- 武田真由美さん:完成させず、下味をもみ込むところまでで止める
- さっぷるさん:品数を絞り、同じものを1日おきに回す
4人とも、日曜に完成品を並べる方式からは離れています。 減らしているのは「作る量」ではなく、「完成させる工程」か「決める回数」のどちらかなんですよね。
なぜ専用日方式は崩れやすいのか
とはいえ4例です。「だから正しい」とは言えません。
でも、なぜ同じ場所に着地しやすいのかは説明できると思っています。
専用の日を設ける方式は、失敗したときの損失が大きすぎるんです。
日曜に3時間かけた5品が食べきれなければ、消えるのは食材代だけじゃありません。3時間と、週末の自由と、「またできなかった」という自己評価まで一緒に消えます。
一方で「ついでに多めに」は、失敗しても損失がほぼゼロ。どうせその日ぶんは作っているので、余ったら食べきれなかっただけです。
続く仕組みかどうかは、うまくいった週ではなく、うまくいかなかった週にいくら失うかで決まる。わたしはそう考えるようになりました。
なお、完成品が「作り置きの正解」として広まったのは、写真との相性が大きいのだと思っています。下味の袋が2つ入った冷蔵庫は映えませんが、色とりどりの容器が並んだ冷蔵庫は映える。あくまでわたしの推測です。
続けるコツは、ルールを1つにすること
長く続けるコツは、ルールを増やさないことです。
わたしが守っているのは、日曜に袋を2つ仕込む、それだけ。できた週も、できなかった週もあります。でも「これだけ」だと再開しやすい。
ルールが5つある仕組みは、1つ崩れた時点で全部崩れます。
献立表や消費期限のメモも一度やってみましたが、管理そのものが仕事になって続きませんでした。計画を立てるのが好きな人には有効な方法だと思うので、自分がどちらのタイプかを見極めるのが近道です。
そして最後に、これが一番効きました。やらない週があることを、最初から許可しておく。
残業が続く週、体調が微妙な週、行事が入る週。そういう週は仕込みゼロで、惣菜と冷凍食品で回す。そう決めておけば、罪悪感が発生しません。
罪悪感が溜まらない仕組みだけが、3か月後も残ります。
まとめ|作り置きに疲れたら「完成させない」を選べばいい
作り置きに疲れているとき、選択肢は「続ける」か「やめる」の2つだと思いがちです。
でも真ん中に、もう1つあります。所要時間で並べると選びやすいですよ。
- 0分:完全にやめる ── 週末を取り戻したい人、その日の気分で決めたい人に
- 5〜10分:下味だけ仕込む ── 平日の判断を減らしたい人に。袋にもみ込むだけ
- 0分+ひと手間:ついで増量 ── 煮込み系だけ多めに。日常の延長で済ませたい人に
どれが正解ということはありません。その週の気力で、行ったり来たりしていいんです。
仕込む時間そのものが取れない時期には、下ごしらえ済みのミールキットや食材宅配、加熱の待ち時間を任せられる電気調理鍋のような調理家電も選択肢に入ります。
疲れて帰った日に冷蔵庫を開けて「これ焼くだけでいい」と思える。その一瞬のためだけに仕込む。
100点の食卓じゃなくていい。今日を乗り切れたなら、それで十分合格です。
この記事の出典(2026年8月27日確認)
保存できる日数は、調理の仕方・容器・冷蔵庫の温度で変わります。この記事の目安はあくまで参考として読み、少しでも不安があれば食べずに処分してください。
よくある質問
作り置きに疲れたら、完全にやめてしまっても大丈夫ですか?
大丈夫です。ただし平日が丸腰になると不安なので、下味の仕込みだけは残すか、惣菜と冷凍食品を常備しておくと崩れません。前出のmacaroni記事でも、やめたことで週末を自由に過ごせるようになり、献立の計画やマンネリ化の悩みからも解放されたと書かれていました。
下味をつけたお肉は、どのくらい置いておけますか?
保存状態や季節、食材によって大きく変わるので、一律の日数はお伝えできません。厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下に保つことが目安として示され、冷蔵庫に入れていても徐々に品質は劣化するため早めに使い切るよう促されています。わたしは冷蔵なら2〜3日を目安にし、それ以上になりそうな分は仕込んだ日のうちに冷凍しています。においや色に少しでも違和感があれば、もったいなくても食べずに処分してくださいね。
下味だけの仕込みで、栄養バランスは足りますか?
栄養の効果や過不足を断定することはできませんが、負担を増やさずに品目を足す方法はあります。前出のアスザックフーズのコラムでは、レトルトのカレーや丼ものは単体だと野菜が不足しやすいため、具だくさんのスープを組み合わせる工夫が紹介されていました。汁物を足す、冷凍野菜を常備するといった「増やすだけ」の方法なら、疲れた日でも実行しやすいですよ。なお加熱して食べるものは、前述の厚生労働省の資料にある中心部75℃で1分以上という目安を参考に、しっかり火を通してくださいね。


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